井原医院|内科・胃腸内科・生活習慣病|与野本町駅徒歩5分|さいたま市中央区
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認知症
Dementia
認知症
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認知症
記憶力・見当識(現在の年月や時刻、自分がどこにいるかなど基本的な状況把握のこと)などの認知機能がなんらかの原因で低下した状態を指します。進行により徘徊・暴言・妄想などの周辺症状が出現することがあります。主な認知症にはアルツハイマー型認知症、脳血管性認知症があります。失われた認知機能自体を取り戻すことは現在の医学では非常に困難です(アルツハイマー型認知症では認知機能にもある程度改善が見込めますが、進行そのものを止めることは出来ません)。しかし、徘徊・暴言・妄想などの周辺症状は治療可能ですし、脳血管性認知症では新たな脳梗塞や脳出血を予防することも重要になります。また、認知症の治療ではご家族の介護の負担も大きな問題となります。介護疲れから不眠症、うつ病となられる方も非常に多いです。認知症には公的なサービスも多く用意されています。ご家族だけで抱え込まず、是非ご相談ください。
このような症状の方はご相談ください
食事した事実を思い出せない
途中で外出した理由を忘れる
自分の居場所がわからなくなる
同じことを何度も繰り返し言う
感情の起伏が激しくなる
作業をやりかけのまま忘れてしまう
もの忘れと認知症の違い
もの忘れ
認知症
原因
加齢による物忘れ
認知機能の障害
記憶
体験の一部を忘れる
体験そのものを忘れる
時間や場所
見当がつく
見当がつかない
自覚
忘れたことの自覚はある
自覚がない
症状の進行
進行はない
著しく進行することも
生活への影響
大きな支障はない
支障が生じる
三大認知症
アルツハイマー型認知症
認知症のうち最も多いとされているのがアルツハイマー型認知症で、全体の半数以上ともいわれています。脳にアミロイドβやタウタンパクというたんぱく質が異常にたまり、脳細胞の損傷や神経伝達物質が減少します。記憶を担っている海馬という部分から萎縮が始まり、だんだんと脳全体に広がります。主な症状は物忘れなどの記憶障害、時間や場所などの認識が低下する見当識障害、計画を立てる・こなすが困難になる実行機能障害です。経過中に無為・無関心、妄想、徘徊、抑うつ、興奮や暴力などの症状が現れることがあります。
レビー小体型認知症
アルツハイマー型認知症に次いで多いとされているのがレビー小体型認知症です。高齢者の認知症の約20%を占めています。早い方では40歳ころから発症する人もいます。レビー小体という特殊なたんぱく質が脳内に生じることで脳神経細胞が破壊され、それに伴い発症するのがレビー小体型認知症です。他の認知症と同じく物忘れなどの記憶障害や見当識障害、実行機能障害がみられます。さらにパーキンソン症状や幻視、自律神経症状、薬剤への過敏症などがあげられます。個人差がありますが、初期は認知機能の低下よりも手足の震えや動きが遅くなったりとパーキンソン症候群特有の症状が表れるようです。治療は抗精神薬による精神症状のコントロールと抗パーキンソン病薬による運動症状の改善、自律神経障害に対しての血圧コントロールなどがあります。
脳血管性認知症
脳卒中(脳梗塞、脳出血、クモ膜下出血など)による、脳の血管の詰まりや破れから生じる病気を脳血管障害といいます。この障害により脳細胞が死滅することで発症する認知症を、脳血管性認知症と呼んでいます。アルツハイマー型と同じく記憶障害や見当識障害などがみられますが、脳細胞の損傷によって身体麻痺や言語障害を伴うことも。また、症状に対して本人の自覚も強く抑うつや、感情のコントロールができないため投げやりな態度になりやすいといったこともあります。